舞台は1990年のニューヨーク。
作曲家志望のジョンは、30歳の誕生日を目前にしながらも、一向に自身が作曲家としてブレイクする兆しがない現実に焦りと不安を感じながら憂鬱な日々を送っている。
曲づくりへの燃えるような情熱はあるものの、いつまでたってもアルバイトで稼ぎながら貧乏作曲家として生活する毎日。
そんななか、ジョンの親友であるマイケルは、俳優になるという夢を諦め就職を選び、新たな道で大成功をする。 一緒に夢を追っていた頃には考えられないような贅沢で安定した暮らしを手に入れ幸せそうなマイケルを見て、ジョンの心は揺れる。
また、ダンサー志望であるジョンの恋人スーザンも、もう夢を追いかけるのはやめてふたりで田舎に引っ越して結婚しようと言い始める。
彼女を深く愛してはいても、彼女が思い描く幸せにはいまいち気乗りがしないジョン。
あと1週間で30歳。ジョンの頭のなかにはいつしか30歳に向けてカウントダウンをする時計の針の音が鳴り響くようになっていた。
チックチックチック…。30歳、自分は一体どうすればいいのだろうか……。
色々な想いを抱えながら、ジョンは今夜もひとりキーボードに向かい、見果てぬ夢にむかって歌い出す……